毒親め
またうちの父親が暴発したらしい。
電話一本で遠くに住んでいる娘の睡眠を奪うとか最悪だ。
私だって弱いので、火種を持ち込まれると、ざわざわしたり眠れなくなったりするのだ。
私にも弟にもたっぷり呪いをかけてきた。
腐っても親、という最低限の愛情はあるけど、付き合い方は考えなきゃいけたいというか、支配されないようにうまく距離を取っておきたいと思う。
たぶん、同居している弟は日々地獄だ。
そんなわけで、産後うつ期に地域の保健師さんに教えてもらった心療内科の予約をようやく取った。
産後うつ、私の場合は娘に対してではなく、親に対して起こった。
父親の過干渉がのしかかって、育児とは関係ないところで精神を病んだ。
幸い、回復は早くて、心療内科にかかることなく克服して、教えてもらったクリニックの名前はお守りにしてかからずにいたんだけど。
でも、今思えばもっと早めに受診しておけばよかったんだ。
家族の問題は依然としてあるし、弟は現在進行形の問題として、父親の束縛と闘っている。
私たち兄弟は、年齢的にはもう十分いい大人なのだ。
弟の独立を妨げているのは、たぶん父だ。
自分自身が抜け出せたからそれでいい、ではなく、弟も救ってやらねば。
いびつな家族の愛情から自由にしてやらねば。
いや、ふだん離れて暮らしてると、弟のことを考える余裕はないし、自分の生活で精一杯なんだけど。
でも、結婚してみて、父親と同居しない生活は本当に気楽なんだ。
たまに顔見るくらいでいい。
実家にいるときは絶対許さなかった再婚も、離れて暮らしてみれば「面倒を見てくれる人がいるなら喜んで」って感じに変わってきた。
とりあえず、弟を自由にさせてやってほしい。
子供を手元においておきたいのは親の方。
それに気づけ。
うまく逃げろ。
元気なうちの方が罪悪感は少ないぞ。
そんなわけで、心療内科の予約はまだ来月なのだけど、早く話がしたい。
どうしたら弟はあの親から離れられるのか。
少なくとも精神的に。できれば物理的にも。