カタヤマさんの頭の中

久しぶりの実名ブログです

親知らずを抜いたのだ

 

あけましておめでとうございます。

歯を抜きました。

 

新年の挨拶もそこそこに、歯の話です。

年明けは帰省やら旅行やら忙しく、更新できず1月も終盤に差し掛かってしまった。

 

私の右側の上奥歯には、随分長いこと親知らずが鎮座していた。

結婚してから今のクリニックに落ち着くまで歯医者難民だった私は、ここ4〜5年で3件ほど歯医者を回ったのだが、どこの歯医者でも漏れなく「右側の親知らずは早めに抜いた方がいい」と言われ続けていた。

 

というのも、右下の親知らずは高校時代にすでに抜歯しており、上の親知らずだけ一人やもめのような状態だったのだ。

相方をなくすと歯というのはどんどん伸びてしまうらしく、私の右上の親知らずもどんどん下垂してきて下の歯茎に突き刺ささりそうになっていた。

歯茎に突き刺さるのみならず、右の奥歯の動きが親知らずによって制限されるため、噛み合わせにも違和感が出てきてしまい、復職前に抜歯したいと思い続けてきたのだ。

(あ、今復職が近いという現実を文字にしてしまい、少し凹んだ)

 

「歯を抜く」なんて、それこそ前回の親知らずの片割れを抜いた高校時代以来なので、抜歯の日を決めて以来私は恐怖のあまり眠れない日が続いた。

虫歯になりやすい体質の私は、30代になってからようやく余裕が出てきた給料をつぎ込んで自費診療に手を出し、シコシコと瀕死の歯の温存に精を出しているのだ。神経を温存するために1本あたりの治療費が10万円程になることもある(セラミックインレー代も込みだけど)。

私にとって歯はそうまでしてでも死守したい尊いものなのだ。インプラントにはしたくない。

 

その自費診療の治療だって毎回涙が出そうになる程怖いのだ。治療費が高いことも含めて。

痛いの怖い。出血怖い。

診療台に上がって抜歯を待つ私はおそらく真っ青な顔をしていたことと思う。

 

麻酔をぶすぶす打ってしばし待機。

ゴリゴリとかガリガリとかウィーンとか、ありとあらゆる痛そうな擬音を想像し、「いや、でも陣痛より痛いものはないはず。出産を経験した私ならきっと耐えられるはず。あれより痛いものはないってよく言うじゃないか」と陣痛を引き合いに出して乗り越えようとした。が、「超痛かった。」ということは覚えているものの、どんな痛みだったかは全く思い出せず。くそう陣痛の役立たず!

 

「じゃあ、始めますね」

と、特に緊張感も何もない先生の声。怖い怖い怖い痛いの嫌い!

 

口を開けるとゴリゴリ、メリメリと、感じる感じる歯を引っ張られる感覚。

幸い麻酔がよく効いているので、圧力的なものは感じるが痛みは特になし。不快ではあるけれど耐えられない感じではなさそう。

でも、麻酔のせいで抜歯の進捗度がさっぱりわからない。どのくらいで抜けるものなのか。事前に「当日は1時間くらい掛かりますからねー」と言われていたので、かなり長い処置になることを想像していた。今は痛くないけど、そのうち抜けなくて歯茎にメスを入れられたり、歯を割って無理やり抜いたりするのかもしれない」と恐れおののいていたが、その時は突然やってきた。

 

「はい、終わりましたー。」

 

え、今なんと。

 

思わず言った。

「思ったより全然早かったですね」

って。

止血用の脱脂綿噛みながら言った。

 

そう、抜歯自体はものの5分で終わったのだ。

 

もともと、多少虫歯はあったものの、まっすぐ素直に生えていた私の親知らず。

ただ生えている分には特に痛みもなく、悪さもしない歯だったのだ。

(あ、でも歯が磨きにくいとかの理由で虫歯菌を保菌しやすいらしく、厳密に言うと悪さをしないってことはないのだけど)

 

そんなわけで、「1時間かかります」の理由は、麻酔と処置と処置後の観察と今後の過ごし方の説明とを全部ひっくるめてそのくらいかかります、の意味だったのである。

 

最後に、「抜いた歯要りますか?」と聞かれたので、一瞬迷って一度は「要らないです」と答えたのだが、よくよく考えたら自分の抜いた歯を観察する機会も滅多にないだろうし、帰って夫に見せびらかすくらいのことはしたい(嫌がられるだろうけど)と思ったので、「やっぱりください」と言ってもらってきた。

 

それがこれである。

 

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もちろん、現物は血が付いていたりなかなかグロいものなので、記念にもらったケースをご覧ください。

乳歯が生え変わる小学生くらいの子が使うことを想定したであろうケースがむやみにポップ。

 

抜歯して9時間くらい経つけど、痛み止めの甲斐もあってか今のところ痛みもなく、なんなら歯も動かしやすくなっていい感じです。