カタヤマさんの頭の中

久しぶりの実名ブログです

臨月妊婦とリモートワークの思い出

コロナの所為というか、お陰というべきか。

 

3月に入ってから自主的に在宅勤務をしていました。

 

もともと6月の上旬が出産予定日で、仕事の繁忙期の都合もあり5月の中頃までは働きたいという話を上司としており。

それも、仕事が好きだから出産の直前まで働きたい、みたいな健気な理由ではなく、昨年志願して部署異動したにもかかわらず、この一年間異動前の業務を引きずり異動先の業務ができずフラストレーションを貯めていたので、異動前の業務への関与をこれをもって最後にしたいと思っての、予定日直前までの勤務でした。

 

結果的に、3月末から全社で「原則リモートワーク」の号令が飛び、一部の職員を除いては在宅勤務が強制されることになったのだけど、4月からは長女(3歳)保育園も登園自粛になり、これが本当に、我が家にとって地獄だった。

 

前述したとおり、私の仕事は4月の中旬から5月上旬が繁忙期になる。

長女妊娠前は通常22時頃まで、ピーク時は終電までの勤務することもある時期だ。

(まあ、電車で帰れているだけマシという説もあるのだが)

臨月近い妊婦とはいえ、さすがに「申請している時短での労働時間分しか働きません」というの図々しさは昭和生まれの私にはない。

通勤、化粧等の時間を勤務時間に当てることで、概ね一日あたり9〜10時間の労働時間を確保するようにしていた。

 

とはいえ、「体調の都合で自主的にリモートワークします」と宣言していた3月頭には想定していなかったこと=保育園に預けられないという事態が発生し、当初の「在宅でもこのくらい働けるはず」という目算は大幅に狂った。

体力有り余る3歳児が家で大人しくしているわけがないのだ。

おまけに間も無くお姉ちゃんになることと、母が以前のように遊んでくれないストレスから、長女のメンタルはすこぶる不安定だった。

夫が急遽在宅勤務に切り替えてくれたため多少助かったものの、それぞれに働きながら「かまってくれ」とまとわりついてくる子どもを宥め、なおかつ家族3人分の昼食・夕食をコンスタントに用意するのはそりゃあもう激烈に辛かった。

 

上司からのプレッシャーと、暴れる子どものストレスで、時折”まともな大人が口にしてはいけない”類の怒声を発しながらなんとか乗り切った。

んで、業務時間を終え、夕食を掻き込んだあとはそのまま布団に倒れ込んだ。

そもそも、臨月に入る前から体が重すぎて、休日はほぼ寝込んでいるような生活をしていたのだ。

プレッシャーを感じながら一日10時間働く、というのは身重だった私にとってかなりストレスのかかる状況で、正直「5月上旬の、キリのいいところまで働きます」と宣言した半年前の自分を恨んだ。

しかも、その状況で仕事の成果を上げられていたならまだしも、ただでさえしんどい体に、日中の子どもの世話まで重なって、ひどい日には「椅子に座っているだけで精一杯」状態だった。

自分が働いていることで、逆にチームに迷惑をかけているんじゃないか、という疑念でメンタルも病んだ。

関連性があるかどうかは知らないが、足がめちゃくちゃ臭くなった。

毎日靴もストッキングも履かずに、素足で部屋にいるのに、なんで足が臭くなるんだ。

ネットで検索したら「ストレスで足が臭くなる」という記事がいくつもヒットした。

信憑性があるかどうかは別として、ああこれ私だわ、と思った。

 

そんなわけで、最終盤は這いつくばる思いで、どうにかこうにか5月の中旬に産休に入った。

その間も、クリニックの健診に行くたび、「もう限界です、早く産みたいです」と訴え続け、晴れて5月の下旬に「来週産みましょう」とお墨付きをもらい、つるりと次女を出産した。

 

人事上の産休開始から約10日。

仕事の生産性はさておき、我ながらギリギリまでよく頑張った。

その結果が、予定日10日前にも関わらず3400g越えのビッグベイビーである。

そりゃあ体も重いよね!

今回は計画無痛分娩だったけど、自然分娩だったらどれだけ大きくなっていたことか!

(取り上げてくれた助産師さん曰く、「自然分娩だとこれから一週間くらいお腹にいた可能性もあるから、3500g越えは間違いないね」とのこと。いや、本当に計画分娩でよかったわ)

妊娠後期に入ってからも自転車に乗ったり、ギリギリまで働いていたり、コーヒーも普通に飲んでいたにも関わらず元気に生まれてきてくれた次女には感謝しかありません。

 

世の中には、仕事が好きで好きで仕方なくて、出産ギリギリまで仕事をして、出産したら最速で復帰したいという人もいるでしょう。

実際、うちの会社にもそういうタイプの上司がいて(出産の前の週まで働き、産後1ヶ月半で復帰とか)、自分はそういうタイプではないにしろ、体力的にはそういう働き方もできるかもと思っていたけど、できないわ。個人差あるわ。

 

その上司がどんな体調で、どんな身長・体重・妊娠経過で、どんなサイズのベビーを産んだか知らないけれど、私の体調体格体力ではこれが限界。

あとは、「思った通りに働けず迷惑をかけた」という反省も大いに残ったので、だったら法定の産休に有給をくっつけて、しっかり休めばよかったよね、という話でした。

 

私自身が出産をすることはもうない予定なので、今後後輩や部下が妊娠した際には、「無理しなくていいからゆっくり休んでね」と伝えたいと思います。

 

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自粛期間中は夜のドライブがささやかな楽しみでした。長女もストレスを抱えていたので、ちょっと遊ばせて疲れさせて帰る、が定番でした。