パンツくらい買ったらどうだ
次女を出産して3ヶ月が経った。
臨月には「どこまで前にせり出すんだ」と我が体ながらドン引きしていたお腹も、「だらしなくたるんだ腹」レベルには小さくなってきた。
ちなみに第一子の時はお腹が凹むのももう少し早かった。産後3ヶ月ごろには「肉は随分と減ったがだらしなく皮が余った腹」と言えるほどには小さくなっていた。
3年半の間に私も確実に歳を取っている。……余計なお世話だ。
妊婦のお供といえばマタニティショーツ。せり出したお腹をすっぽり包み込む優しいパンツ(通称デカパン)である。
念のため参照画像を貼っておくので、未婚男性及び既婚だが子どもがいない男性は読み進めないことをお勧めする。
経産婦に対する幻想が木っ端微塵に打ち砕かれるからだ。
賢明な男性諸氏は無事離脱されただろうか。
そう、こういうタイプのパンツである。
(ちなみに、手元にある商品そのものを貼り付けるのは生々し過ぎるので自粛した)
これが手放せず、いまだに愛用している。
すっぽりお腹を覆う安心感を手放す決心がつかない。
腹囲の布は余っているというのに。
思えば、妊婦になるということはそれまでの「うら若き乙女である自分」との今生の別れである。うら若き乙女とはどの口がいうか。この口がいうのだ。
初産婦にとってはこれらの下着は衝撃である。
初めてマタニティ向けショップ(実店舗)で見かけた時のショックたるや。
なんだこの恥ずかしいパンツ! 新しい羞恥プレイなの?
ちなみにパンツ売り場の近くには当然ブラジャー売り場もある。
そこに並ぶのは何ともメルヘンな色合い・素材のマタニティーブラたち。あれは第一子の時に試しに何枚か買ってみたけど、結局ほとんど使用することがないまま捨ててしまったな。
つわりで吐き気がひどかったり、正中線や妊娠線ができたり、●●が黒ずむだけでも辛いのに、下着までこんなにクソダサイものをつけなければならないなんて、正気なの?
結局、下着に関しては「つべこべ言わずユニクロのブラトップを大きめサイズで買っておけば問題ないぞ」という先輩ママの教えに従ってそうしたものの、クソダサ下着問題は私に取って大いに悲しい出来事だった。
あれから3年、晴れて二度目の妊婦となった私は、早々にマタニティショーツ(ただしできるだけプレーンなもの)を購入し、堂々とデカパン生活を送った。
妊婦も二度目なら、過去の栄光ははるか忘却の彼方であり、デカパンを履くことにも、ブラジャーがユニクロのブラトップに置き換わることにも何の抵抗もない。ノーストレスこそ正義だからね。
ちなみに、トップスに関しては上の子の卒乳後も通常のブラジャーを挟むことなくブラトップのままである。文句あるか。
しかし、このデカパン生活にもいつか別れを告げなければならない。
産後3ヶ月、そろそろその時ではないか。
「まだ履ける」
「ストックが何枚もある」
「お腹もちょっと出てる」
そんな声に惑わされてはいけない。
でかいパンツを履くから、腹もでかいままなのだ、現実を見よう。
そんなわけで、久々に(通常サイズの)パンツを買わなければならない、そう思っている次第である。
すっかりアラフォーになってしまったし、どこで買えばいいんだろうな、パンツ。