カタヤマさんの頭の中

久しぶりの実名ブログです

何がいいって尺がいい! 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編観賞譚 〜そして二児の母沼落ちする〜

 

前回は鬼滅の猛烈なマーケティング戦略にまんまとハマり、「鬼滅の映画観たいー!!」となった二児の母の話をお届けした。

 

katayama-san.hatenablog.com

 

そしていよいよ正月休み。待ちに待った無限列車編の乗車である。

 

(この記事はもはや劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のネタバレしかないので万が一知りたくない方はご注意いただきたい)

 

観賞前に原作の該当箇所は一通り読んでいたので、下記の情報は知っていた(※)。

・煉獄さんが「うまい」「うまい」といって弁当を食べる

・血鬼術でみんな眠ってしまう

・煉獄さんが「よもやよもや」と言いながら起きる

・下弦の壱を倒すと上弦の参が出てきてどっちかって言うと映画はそっちの話がメイン

・煉獄さんは絶命する

・とにかく泣く大人が泣く

(※ただし、紙の原作本をレンタルして読んだので、今は手元にない。よって映画の前半部分について原作での描写を正確に覚えているわけではない。ただ、どういうわけか、8巻(下弦の壱を倒した以降)は英語版のコミックを持っているので、日本語のセリフは正確には分からないが、そこそこ詳細に原作と映画を照らし合わせることができる)

 

つまり、ほとんどあらすじ、結末を知っている状態で観るわけで、この状態で果たしてそこまで感動できるのかは疑問があった。

しかも年末の音楽番組で主題歌「炎」を聴きまくって気持ちが昂っていたせいで、

「ついに、、遂に映画を観る。

 と言うことは、これを以て煉獄さんを看取らなければならないつらい!

 やっと映画観られるの嬉しいけど寂しい悲しい!」

みたいなめちゃくちゃな心境になっていた。

まずは落ち着こうか!

 

 

さて、実際映画を観てどうだったかというと。

 

めちゃめちゃ泣いた。引くほど泣いた。

席が空いていなくて端っこで見ていたのだけど、それでも前後と左側の席は埋まっている状態。

近くに小学生くらいの子供もいたし、大の大人が大声を上げて泣くのも憚られる、ということで、必死に声を殺していたのだけど、普通に嗚咽したよね。

もうちょっと空いてて、心起きなく泣ける状態だったら、えっぐえっぐ声を上げながら泣いたでしょうね。

 

緊急事態宣言(2回目)が出される前とはいえ、新年を迎えて東京の感染者数も爆発的に増えていた頃。

映画館は換気能力が高く、感染リスクは高くない、ということが言われていたけれども、「密密やないか!」と言いたくなるくらい館内はほぼ満席。おまけに結構多くの大人がヒックヒック泣いている状態で、「飛沫……」と思ったりしなくはなかった。

av.watch.impress.co.jp

 

さて。

鬼滅の映画(無限列車編)に関して私が特に強調したいポイントはこれ。

 

とにかく尺がいい!

 

大事なことなので2回言います。

とにかく尺がいいのですよ。

 

今調べたところ、上映時間は117分。約2時間の、アニメとしてはなかなかの長尺(だと思う。普段アニメ映画見ないから知らんけど)。

実際、チケットを買うときに「2時間近くあるのかいな。楽しみにしてたとはいえ、飽きずに見られるかしら。間延びしたりしないものかしら」と懸念していたのだけど、まっったくそんなことはなかった。

 

まず、下弦の壱の鬼、魘夢を倒すまでに十分な尺があり、そこで炭治郎や伊之助たちの見せ場をしっかり作っている(ところで記憶だけで書いているけど、善逸の見せ場ってあったっけ?)

苦戦しながらも血鬼術を見破って、力を合わせて魘夢を倒すまでが丁寧に描かれている。

前半だけでも十分に満足できる出来になっているのだ。

 

そこで「ああ、やったぞ。このまま夜明けを待つぞ」と思った時に上弦の参、猗窩座が現れた時の絶望感たるや。

原作では比較的あっさり描かれている(ように見えた)猗窩座vs煉獄戦。

ちゃんと闘って、ちゃんと見せ場を作って、煉獄さんが一歩及ばず力尽きる、というのが丁度いい尺で表現されていて、煉獄さんの活躍を観るものに焼き付ける。

 

「あんなに強い、かっこいい煉獄さんでも上弦の鬼には敵わないのか……上弦ってやべーな」

という感じが見事に表されていた。

 

そして、いよいよ煉獄さん絶命す、と言う時の描写もすごくよかった。

もうそれ以前に目から口から胸からといろんなところから血を流しているのだが、この場面では口から派手に血を吐く、とかではなく、地面に血が滲んでいく描写になっている(あ、でも今確認したら原作でもそうなっていた。原作では特に印象がなかったけれど)。

地面が血まみれになる程失血していて、「これはもう助からない」という絶望感が館内に充満するのだ。

 

昔、宮藤官九郎のエッセイで「尺が超大事」と書いていたのを読んだことがある。

特に、映画や舞台は上映時間・上演時間を自分で決められるため、観客が飽きず、かつ満足する尺をバツっと決めることが肝要、みたいな話だった。

(なお、宮藤官九郎は台本が長過ぎてよく演出家やらプロデューサーに叱られるらしい)

テレビドラマみたいに放送時間が決まっている場合でも、尺は超大事だと思う。

(育休に入ってからくる日もくる日もドラマばかり見ている私だけど、尺割りが下手なドラマは結構多い。テーマがよくても尺が悪いと出来が悪くなるんだよこれは声を大にして言いたい)

 

そう言う意味で、この映画は全体の尺、尺割り、ともに完璧だった。

そして悲しみに浸りながらのエンディングテーマ「炎」ですよ。

涙ダバー。できることなら大声で叫びたい「煉獄さーん!!

 

(あと多分いろんなところで言い尽くされているけど、全体的に音響がすごくいい。さすがソニー系列アニプレックス。猗窩座の登場シーンの音楽なんて最高だよね!)

 

 

思えば、去年の夏頃に那田蜘蛛山編あたりを読んでいた頃には「なんでこれがヒットしているのか」と不思議でたまらなかった鬼滅の刃

ハロウィンの頃も「世間では鬼滅が流行っているらしいけども、私的には大してキていないから」とコスプレを見送ったっけな。

 

ああ、もったいないことをした!

もうちょっと早めに、せめて原作だけでも無限列車編を読んでおけばよかった!

 

今さら鬼滅熱、煉獄熱が上がってしまいついに

・LINEのスタンプを買った

・気がついたらコミックスを買っていた(途中までレンタルで読んでいたので、手始めに続きの11巻)

・pixivで二次創作を漁るようになった(いや、ちょっとだけよ)

TSUTAYAのTカード鬼滅バージョンを申し込んだ(明日あたり手元に届く)

・インスタでも鬼滅絵師さんをフォロー

・その他いろんなグッズに課金したい欲がムクムクと

 

(Tカードこれね)

tfansite.jp

 

まさかこの歳(アラフォー)になって、二次元に推しができるなんて思ってもみなかった。

でも、三次元は娘たちでお腹いっぱいで、最近は素敵な男性芸能人を見ても一向にときめかないくらい感性が死んでいるので、意外と二次元いいかもしれない。惨めに不倫したりしないし。

天元様と煉獄さん、好き……(娘の婿になってくれ)。

 

 

こうして、二児の母は無事沼落ちしていくのであった。

 

復職前にあと2〜3回乗車したいんだけど、4月(慣らし保育開始の時期)まで映画やってるかな。。今シネコンのサイト見たら流石に動員減ってきてるっぽいしなー。

あと映画終わらないと続編情報解禁にならないよね。つらー。

 

以上、炎柱だけに熱量高めでお届けした!

おしまい。