相席ラウンジ
「マツコ会議」で取り上げられてた相席ラウンジがめちゃくちゃ楽しそうだった。
20代半ばの男女が出会いを求めてパヤパヤしてるらしい。
20代半ばというと、私は母親が亡くなって、祖母が亡くなって、一念発起して国家資格の勉強を始めて(なかなか受からず浪人して)という時代だったので、人間関係も遮断状態だったし、いい歳して親のスネをかじっていてお金もなかった。
同世代はクラブに行ったり合コン行ったり友達同士で出かけたり、色々楽しいことしてたんじゃないかと思うんだけど、その頃の私は自分の状況が惨めで、わりと世の中のありとあらゆるものを憎んで生きていた。
できることならこのまま、社会的に消えてしまいたいと思っていた。
今となっては、辛かった20代後半の記憶があまりない。
その後、30代入って間もなく今の会社に入って、割と忙しく働いて、結婚して、出産して、であっという間におかんになってしまったので、結局娯楽に関してはほとんど経験値が高まらないままここまできてしまった。
最近、同世代の女友達がワインに目覚めていて、宴席の中盤になると(早ければ序盤でも)、「赤にする? 白にする?」なんて話をしてるのだけど、私自身はワインの味がまったくわからない。
格安のワインでなければどれもそれなりにおいしいし、酔っ払うので少量でいい。
量を飲むならハイボールかモヒートが一番おいしい。
あと、酔っ払うと味はどうでもいい。
そんなわけで、相席ラウンジでパヤパヤしてたり、クラブで踊り明かしたり、モテまくって毎月彼氏が違う、みたいな人を見たり聞いたりすると羨ましくてたまらないし、胸の奥がザワザワする。
私だって、もう少しモテたかった!
今はヨレヨレのおばさんだけど、20代はもうちょっとイケてた!
肌が水を弾いてた!
もう、この「あのときああしたかった」っていう後悔は一生消えないんだろう。
精神的に安定した夫と、かわいい娘と、何一つ不自由のない生活だ。
家庭には十分な笑いがあるし、衣食住はなんとかなるし、苦労してとった資格のおかげで私は「復職できなかったらどうしよう」っていう不安もない。今の会社がクビになっても、どこか行き先はあるだろう。
でも、失ったもの、手に入らなかったものに対する後悔とか憧憬は消えることはない。
これからも、折に触れこういう胸のざわつきはあるんだろうな。
締まりのない文になってしまった。
夏の終わりはセンチメンタル。