抜け殻

丸一週間に及ぶ北海道ステイから帰ってきました。

毎年毎年、夏休みの旅行は一年の中でも最大級のイベントで、出発の日を指折り数えて待つタイプ。

今年は生まれて初めての、子どものいる夏休みで、それこそ首を長くして待っていた。

君と過ごす初めての夏が来る〜みたいなサマーチューンにしたい気分。

（まー、私育休だから「夏休み」って言い方はちょっとおかしいかもしれないんだけど）

旅行中は、娘も終始テンションが高く、興味津々に色んなものを触り、わっきゃわっきゃし、ブーブー唾を吐く謎の遊びをしてご機嫌だった。

途中合流した義父母も、孫の姿に目尻が下がりっぱなしで、楽しんでくれた様子。

夫も私も、北海道の景色やおいしいごはんもそっちのけで娘の写真や動画を撮りまくった。

その数、実に400枚超。

多かれ少なかれ親バカになる予感はあったが、ここまでとは。

写真や動画の撮影コストがほぼ無料の時代に生まれてよかった。

これが全部アナログのフィルムで撮影していたらと思うと恐ろしい。

そんなわけで、満喫しまくった北海道。

帰京後も夫の夏休みは何日か残っていたので、近場にでも出かけようかという話をしていたのだけど、結局二人とも燃え尽き、飲み会に参加したり友人を呼んで鍋をつつく以外は、カフェでお茶したりするくらいの消化試合的日々を過ごした。

ってか体力的にも洗濯物の量的にも無理だったわ。

ここ数日、朝まともに飽きられてないし。

そんなこんなで、月曜日から夫は通常出勤、私は実家に義理立てしてお盆帰省。

今回、友達に会う予定もほぼ入れておらず、テンションのあまり上がらない帰省なのだけど、母や祖父母の墓参りくらいはしたいので、とりあえずちゃっと行ってちゃっと帰ってこようと思います。

蒸し暑くても、汗だくになっても、私は夏が好き。

夏になると開放的になる感じとか、無駄に夜更かししたくなるのとか、消化しきれない予定を皮算用してニヤニヤするのとか、普段にも増してイケメンが好きになる感じとか、全部ひっくるめて全部好きなのだ。

今までは夏が来るたび、甘酸っぱい青春時代を思い出してはニヤニヤしたり苦しくなっていたりした。

今年は言葉も喋れない手がかかるけど面白くて可愛らしい生物と一緒にたくさん思い出を作って、せっせと冥土の土産を増やした。

君と過ごす初めての季節が、ひとつづつ終わっていく。

冬から始まって、春、夏まできた。

秋が深まって、冬がやってきたら一周する。

君と過ごす日々はこれからも続くけど、初めての季節は一度きり。

そんなことを考えて、センチメンタルになってしまう。

いつか君が巣立っていく日まで想像して、しんみり寂しくなってしまう。

この、大変だけど愉快で幸福な日々を、いつまでも覚えていられますように。

できたら君も、時々思い出してくれますように。