ゆらぎ
人間関係の溝って、昔は修復したい、好かれたいって気持ちが強かった気がするんだけど、今はもうどうでもよくなってしまったというか、距離ができてしまってもお互い嫌な思いをしないならそれでいいかと思うようになってしまった。
他者に対して何か働きかけたい、みたいな気持ちが圧倒的に弱まってしまった。
無関心。これは無関心ってやつだ。
いつからこんなふうになってしまったんだっけなぁ。
人間関係の痛い目は何度も経験している。
それこそ、20代いっぱいまではグサグサ傷ついたり傷つけたりしたと思う。
そうやって、深い関係を持とうとしてくれた人もそれなりにいた。
私はそれを断ち切ってしまったんだ。
明確に、「あの時断ち切った」と言える瞬間があった。
もう結構です、私に関わらないでくれ、と宣言した瞬間が私にはあった。
それ以降、その人たちとは疎遠になったし、直接的に切断したいと願った人たち以外との関係も薄れていった。
だから、今の、誰との関わりも薄い状況は、私自身の選択の結果なのだ。
たまにふと、あの濃密な、暑苦しい人間関係が恋しくなることもある。
でも、それを取り戻したとしてうまく対峙できる体力が私にあるだろうか。
寝転がって手が届く範囲の世界で慎ましく、淡々と生きる。
ぬるくて平坦で、そして少し歪んでいる。